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注射で部分痩せができたら、糖尿病のリスクも減らせるかもしれない…
そんな期待を抱いている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、スルリム注射そのものに糖尿病予防効果は認められていません。
スルリム注射が減らせるのは主に皮下脂肪で、糖尿病リスクに深く関わる内臓脂肪には直接働きかけないためです。
さらに、HbA1c8.0%以上の方は施術自体が受けられません。
この記事では、肥満と糖尿病の関係、スルリム注射の仕組み、そして本当に糖尿病リスクを下げるために必要なことを医学的根拠をもとに解説します。
編集部健康診断の数値が気になる30〜50代の方は、ぜひ参考にしてください。
【結論】スルリム注射に糖尿病予防効果はあるのか?

結論からお伝えすると、スルリム注射そのものに糖尿病を予防する効果があるとは認められていません。
編集部スルリム注射は、脂肪溶解や脂肪細胞の破壊を目的とした美容医療の施術です。
血糖値を直接下げたり、インスリンの働きを改善したりする成分が含まれているわけではないため、糖尿病の治療や予防に使われる医薬品とは性質が異なります。
肥満と糖尿病の関係を理解する

糖尿病リスクを正しく理解するには、まず肥満がどのように代謝に影響を与えるのかを知っておきましょう。
内臓脂肪がインスリン抵抗性を引き起こすメカニズム
肥満、特に内臓脂肪が増えると、体の中で慢性的な炎症が起こりやすくなります。
編集部この炎症がインスリンの働きを妨げ、血糖値が上がりやすい状態を作り出してしまうのです。
徳島大学の研究によると、肥大化した脂肪細胞から放出されるDNA断片がマクロファージを活性化させ、炎症反応を引き起こすことでインスリン抵抗性が発症する可能性が報告されています。
BMI値と2型糖尿病発症リスクの相関関係
多くの疫学研究で、BMI(体格指数)が高い人ほど2型糖尿病を発症しやすいことが明らかになっています。
日本人を対象とした健診データの研究でも、BMIや腹囲が基準値を超える肥満状態にある人は、将来的に糖尿病になるリスクが有意に高いことが確認されています。
編集部特にBMI25以上の方や、腹囲が男性85cm・女性90cmを超える方は注意が必要です。
皮下脂肪と内臓脂肪の違いと健康への影響
脂肪には大きく分けて「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。
内臓脂肪は、お腹の中の腸や肝臓の周りに蓄積される脂肪で、代謝的に活発です。炎症性物質や遊離脂肪酸を放出しやすく、インスリン抵抗性を引き起こすリスクが高いとされています。
一方、皮下脂肪は皮膚の下に蓄積される脂肪で、内臓脂肪に比べると代謝への影響は比較的少ないと考えられています。
つまり、見た目の脂肪(皮下脂肪)を減らしても代謝改善には直結しにくく、糖尿病予防のためには内臓脂肪を減らすことが重要だといえます。
スルリム注射とは?基礎知識を解説

スルリム注射は、デオキシコール酸を主成分とする脂肪溶解注射です。
この成分が脂肪細胞の膜を破壊し、分解産物はリンパや血液を通じて排出されます。
スルリム注射は二の腕や顎下など気になる部位に集中して施術できる部分痩せ効果が特徴で、破壊された脂肪細胞は再生しにくいためリバウンドしにくいとされています。
効果は施術後数日から数週間で現れ始めますが、個人差があり複数回の施術が必要な場合もあります。
編集部持続性は半永久的とされますが、体重管理を怠ると残った脂肪細胞が膨らむ可能性があります。
スルリム注射の効果について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
スルリム注射で減らせる脂肪と糖尿病リスクの関係

では、スルリム注射で減らせる脂肪は、糖尿病リスクの改善にどれくらい役立つのでしょうか。
皮下脂肪の減少による直接的な健康効果はない
スルリム注射が作用するのは、基本的に皮膚の下にある「皮下脂肪」です。
お腹の奥にある内臓脂肪には直接働きかけることが難しいため、代謝改善やインスリン抵抗性の改善にはつながりません。
編集部見た目が細くなる効果は期待できても、糖尿病リスクを大きく左右する「内臓脂肪」を減らすことはできません。
体重減少が血糖値に与える影響とは
内臓脂肪が減ることで、以下のような良い変化が期待できます。
- インスリンの効きがよくなる(インスリン感受性の改善)
- 肝臓の脂肪が減る(脂肪肝の軽減)
- 慢性的な炎症が抑えられる
- 血液中の脂肪酸が減る
これらの変化によって、空腹時血糖値やHbA1c(過去1〜2か月の血糖値の平均)が改善する可能性があります。
編集部ただし重要なのは、部分的な脂肪減少と全身的な体重管理・代謝改善では意味合いが異なるという点です。
糖尿病リスクを本気で下げたいなら、以下のような方法が医学的に推奨されています。
- 食事療法(カロリー管理、低GI食品の選択、良質なタンパク質の摂取など)
- 有酸素運動と筋力トレーニング
- 医療機関での体重管理(必要に応じてGLP-1受容体作動薬などの使用)
- 十分な睡眠とストレス管理
【注意】糖尿病患者はスルリム注射を受けられない

糖尿病の方は、スルリム注射を受けることができません。
HbA1c8.0以上の方は施術禁忌となる理由
スルリム注射は、HbA1cが8.0%以上の方は受けられません。
- 高血糖状態では傷の治りが遅くなる
- 炎症反応が強く出やすい
- 感染症のリスクが高まる
- 体に代謝的な負担がかかる
血糖コントロールが不良な状態では、施術による合併症のリスクが高まるため、安全性の観点から施術対象外となることがあるのです。
血糖コントロール不良による感染リスクの増加
高血糖の状態が続くと、白血球の働きが低下し、感染症に対する抵抗力が弱くなります。
編集部スルリム注射は皮膚に針を刺す施術のため、局所的な感染リスクがゼロではありません。
血糖値が高い状態で施術を受けると、感染症が起こりやすく、治りにくくなる可能性があるため注意が必要です。
創傷治癒遅延と代謝負担の問題
注射による微細な組織の損傷を修復するには、体内でエネルギーや栄養素が必要です。
編集部高血糖で代謝が乱れている状態では、この修復プロセスが遅れる可能性があります。
また、脂肪の分解や排出を行う過程自体が体に負担をかける可能性もあるため、代謝状態が安定していない方は慎重に判断する必要があります。
スルリム注射を検討する際の健康チェックポイント

施術を受ける前には、少なくとも以下の項目を血液検査でチェックしておくことが望ましいです。
- 空腹時血糖値
- HbA1c
- 肝機能
- 腎機能
- 血液一般検査
以下に該当する方はスルリム注射が受けられません。
- 糖尿病(Hba1c8.0以上)の方
- 高血圧(収縮期血圧が150以上)の方
- HIV陽性の方
- 肝炎の方
- がん治療中の方
- 感染症にかかっている方
HbA1cがやや高めで「糖尿病予備群」と言われている方は、まずは生活習慣の改善を優先してください。
施術を希望する場合は、必ず医師に相談したうえで判断してください。
当記事のまとめ

スルリム注射は脂肪溶解を目的とした美容施術であり、糖尿病を直接予防する効果は証明されていません。
編集部施術で減らせるのは主に皮下脂肪で、糖尿病リスクに深く関わる内臓脂肪には働きかけないためです。
糖尿病予防には食事療法や運動など、生活習慣の改善が最も重要です。
また、HbA1c8.0%以上の方や血糖コントロールが不良な方は施術を受けられません。
健康的に痩せるためには、長期的な視点で取り組むことが大切です。

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