ほくろ除去後の経過は?施術別の経過と注意点を解説

ほくろ除去後の経過は?施術別の経過と注意点を解説

ほくろ除去をしたいけれど、傷跡はどれくらいで治るの?

施術後の肌は本当に元通りになるのかな?

ほくろ除去を検討している方や、すでに施術を受けた方の多くが、このような不安を抱えています。

結論から言うと、ほくろ除去後は1週間で傷口が塞がり、1ヶ月で皮膚の再生が進み、3〜6ヶ月で赤みがほぼ引いていきます。適切なアフターケアを行えば、多くの場合、半年〜1年で目立たない状態になります

この記事では、施術直後から半年後までの時系列の変化、レーザー・電気メス・切開法など施術別の経過の違い、赤みやかさぶたへの対処法を詳しく解説します。

編集部

「いつから化粧ができるの?」「かさぶたはどうすればいい?」といった具体的な疑問にもお答えします。

これからほくろ除去のクリニック選びを検討する方は、ほくろ除去がおすすめのクリニックの記事を参考にしてください。

目次

ほくろ除去後の経過を時系列で解説

ほくろ除去後の肌は、時間をかけて少しずつ回復していきます。ここでは施術直後から半年後までの経過を、日数ごとに詳しく見ていきましょう

編集部

皮膚は傷を治す過程で、赤みが出たりかさぶたができたりしますが、これは正常な治癒反応です。新しい皮膚が徐々に形成され、最終的には目立たない状態になっていきます。

ほくろ除去当日〜3日目の経過

施術直後は、ほくろがあった部分に小さなくぼみができます。皮膚に小さな穴やくぼみができており、出血や浸出液(透明な液体)が見られます。レーザー除去の場合は、麻酔液の影響で患部が白っぽくなることもあります。

特にレーザー治療では、照射直後に皮膚が削られたような状態になります。この時期はまだ血がにじみやすいため、小さな絆創膏などで止血する必要があります

写真で見ると、施術直後はほくろ部位にぽっかりと穴が空いているように見えますが、これは正常な経過です。赤みや腫れも見られますが、通常2〜3日で徐々に落ち着いてきます

編集部

局所麻酔が効いている間は痛みを感じませんが、麻酔が切れた後も軽度の痛みで済むことがほとんどです。

ほくろ除去後4日目〜1週間の経過

施術から4〜7日目になると、傷の状態が大きく変化してきます。出血が止まり、傷口の表面が乾燥し始めます。かさぶた(痂皮)が形成され始め、いわゆる「ジュクジュク」した状態がほぼ消失します。

実際の症例写真を見ると、1週間後には傷跡が乾燥し、湿った感じがなくなっているのが確認できます。赤みは残ることがありますが、これは皮膚が上皮化(新しい皮膚で覆われること)し始めている証拠です。痛みや腫れもさらに軽減していきます。

編集部

この時期から、新しい皮膚の形成が本格的に始まります。

ほくろ除去後1週間〜2週間の経過

1週間を過ぎると、ほとんどの傷はふさがってきます。ほくろ除去後の経過において、この時期は重要な転換点となります。

かさぶたが徐々に縮小し、内部で新しい皮膚が形成されていきます。赤みが引き、メイクで傷跡を隠せるようになる方も出てきます

施術法によっては、この時期に抜糸が必要になります。顔の場合は通常1週間前後、体の場合は2週間前後で抜糸となることが多いです。

編集部

抜糸後もしばらくは軽い赤みが残ることがありますが、徐々に薄くなっていきます。

ほくろ除去後2週間〜1ヶ月の経過

施術から2〜4週間目にかけては、傷口のかさぶたが自然に取れ、新しく再生された皮膚が安定する大切な時期です。

かさぶたが完全に取れており、傷跡の凹みや赤みは改善傾向にあります。写真で見ると、わずかに赤みが残っている程度になっています。

実際の症例では、1ヶ月後の経過写真を見ると、ほくろ除去跡は随分と目立たなくなっています。組織が再構築されていくため、皮膚は徐々に平らになっていきます。

編集部

ただし、この段階でのかさぶたは自然に取れるのを待つことが重要です。無理に剥がすと、傷の治りが遅くなったり、色素沈着の原因になったりします。

ほくろ除去後1ヶ月〜3ヶ月の経過

術後1〜3ヶ月は、傷の治癒がさらに進んで赤みが徐々に薄れていく時期です。

ほくろ除去後の経過写真を見ると、3ヶ月後の例では除去跡はかなり平らになり、赤みもだいぶ引いているのが分かります。多くの方が「だいぶ目立たなくなってきた」と実感できる時期でしょう。

赤みは3ヶ月ほどでメイクで隠せる程度に落ち着き、皮膚の質感もほぼ元に戻ります。日常生活で傷跡が気にならなくなる方が多くなります

編集部

この頃にはほぼ元の皮膚に近づくため、「ほくろ除去して良かった」と思える段階です。

ほくろ除去後3ヶ月〜半年の経過

施術から3ヶ月以降〜半年にかけて、さらに赤みが消失し、傷跡が最終的な状態に近づいていきます。

傷跡はほとんど目立たなくなり、自然な肌色に近づきます。皮膚の質感も滑らかに整います。

6ヶ月後の経過写真では、赤みがほとんどなくなり、肌が滑らかに整っているのが確認できます。一般的に、傷跡が目立たなくなるまでには半年程度かかると言われています。

ただし、肌質や体質、アフターケアの状況によって、この期間が前後する場合もあります。

編集部

紫外線対策や保湿ケアをしっかり行うことで、より早く、きれいに治すことが可能です。

【施術別】ほくろ除去の経過の違いは?

ほくろ除去には複数の方法があり、それぞれ回復の流れやダウンタイムが異なります。ここでは、代表的な4つの施術方法について、経過の特徴を詳しく解説します。

自分に合った施術法を選ぶためにも、それぞれの経過の違いを理解しておきましょう

レーザー治療によるほくろ除去後の経過

レーザー(炭酸ガスレーザー)は、皮膚を削るようにほくろを除去する方法です。比較的小さなほくろに適しており、多くのクリニックで採用されています。

施術直後から数日間は、皮膚がくぼみ、出血しやすい状態になります。軽度のものなら1〜3日程度で日常生活に戻れることが多く、照射部分から滲出液や血液が出るため、小さな絆創膏を貼って保護します

1週間後には傷口が乾燥し、白い膜(痂皮)が形成されます。2週間後には上皮化が進み、1ヶ月後にはまだ少し赤みが残った凹みが見られますが、4〜6ヶ月経つと赤みはほぼ消失し、平坦になります

レーザー除去は深部まで完璧に取り切れない場合があり、その場合は再発の可能性があります。

編集部

ただし、多くのクリニックでは保証制度があるので、事前に確認しておくと安心です。

電気メスによるほくろ除去後の経過

電気メスは、熱で皮膚を焼き取り、ほくろを根元からくり抜く方法です。切除と同時に止血できるため、出血が少ないのが大きな特徴です。

一般的に、電気メスのダウンタイムは2〜3ヶ月程度と言われています。施術直後は小さなくぼみが生じますが、レーザーより止血効果が高く、多くの場合、時間とともに平らになります

術後はレーザー同様、赤みや腫れが出ますが、徐々に引いていきます。電気メスや切開法では皮膚を切開するため、内出血が起きやすく、1〜2週間ほど紫色のあざ(内出血跡)が見られることがあります

麻酔が切れた翌日にはほぼ痛みは消えますが、念のため数日は安静が推奨されます。

編集部

電気メスは、レーザーより深くまで除去できるため、再発リスクが低いというメリットがあります。

切開法によるほくろ除去後の経過

切開法は、メスで皮膚ごと切り取り、傷を縫合する方法です。直径7mm以上の大きなほくろや、盛り上がりが強いほくろによく用いられます。

術後すぐは、縫合部に沿って赤みや腫れ、出血が見られ、創傷部を保護材で覆います。顔の場合は1週間後、体の場合は2週間後に抜糸を行い、抜糸後も1〜2週間は傷の保護・保湿が必要です

1ヶ月後には症状が徐々に目立たなくなり、多くの場合、1年ほどで赤み・縫合痕が落ち着きます

切開法では小さなくぼみができやすく、赤みが長引く傾向があります。術後数ヶ月間は傷跡が赤くなるため、メイクで隠す対応が必要になることもあります。

編集部

ただし、切開法は深部まで確実に除去できるため、再発リスクが最も低い方法と言えます。

くり抜き法によるほくろ除去後の経過

くり抜き法は、専用パンチで患部を直接くり抜く方法です。直径1〜6mm程度の小〜中サイズのほくろに適しています。

施術直後は、ほくろと同じ大きさの円形の傷口ができます。周囲組織への熱ダメージが少なく、赤みや腫れは軽い傾向にあります。

2〜3日後にはかさぶたが形成され、1〜2週間後には創部が塞がります。治りが遅い方でも半年ほどで目立たなくなります

切開縫合と比べてダウンタイムが短く、軽度のかさぶたで済むことが多い点が特徴です。

編集部

ただし、深部まで除去できない場合があり、その場合は再発の可能性もあります。保証制度付きのクリニックもあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

ほくろ除去後に現れる症状と経過は?

ほくろ除去後には、いくつかの典型的な症状が現れます。「これって正常なの?」と不安になる方も多いですが、ほとんどは自然な治癒過程で起こる症状です

ここでは主な症状について、それぞれの経過と対処法を詳しく説明します。

ほくろ除去後の赤みが出る経過と期間

術後の赤みは、最もよく見られる症状の一つです。これは傷を治そうとする炎症反応の一部で、正常な経過と言えます

レーザーや電気メスでは術直後に窪んだ患部が赤くなりやすく、切開法では縫合線に沿って赤みが生じやすい傾向があります。

一般的に術後2〜3ヶ月ほど赤みが続きますが、徐々に落ち着いていきます。3ヶ月程度でほとんど隠せる程度になり、多くは半年で目立たなくなります。その後も1年ほどは色味が揺らぐことがありますが、これも正常な経過です。

編集部

赤みを早く治めるには、適切な保護テープの貼付、しっかりとした保湿ケア、徹底した紫外線対策が重要です。これらのアフターケアを丁寧に行うことで、赤みの期間を短縮できます

ほくろ除去後のかさぶたができる経過

かさぶた(痂皮)は、施術後数日で形成される保護膜です。これは皮膚が再生する過程で自然にできるもので、傷を守る大切な役割を果たします。

レーザーや電気メスの場合、初日から数日で出血が止まり、傷口が乾燥し、薄いかさぶたがつきます。

くり抜き法や切開法の場合は、血液や浸出液が白く膨らんだようにかさぶたになります。これは膿ではなく、治癒成分を含む滲出液の固まりで、貼ったテープ内に溜まることもあります。

かさぶたは無理に剥がさず、自然に取れるのを待つことが非常に重要です。一般に施術後10日〜2週間でかさぶたが自然に剥がれ落ちます。

編集部

テープはかさぶたが取れるまで継続し、剥がれた後は薄いピンク色の新しい皮膚が現れます。

ほくろ除去後の内出血の経過

内出血は、特に切開法や電気メスなど皮膚を切る方法で起こりやすい症状です。

施術後1〜2週間ほど患部や周辺に紫色のあざ状の変色が見られることがあります。血管が傷つきやすい部位で起こりやすい現象です。

ほとんどの場合は軽度で、メイクで隠せる程度です。時間の経過とともに血腫が吸収されて自然に消失します

編集部

ただし、出血がひどい場合は圧迫止血や再診が必要になることもあります。異常に腫れたり痛みが強い場合は、早めにクリニックに相談しましょう。

ほくろ除去後の凹みと盛り上がりの経過

ほくろを除去すると、切除部分にくぼみ(凹み)ができることがあります。深く削りすぎた場合、縫合が弱かった場合、もともとほくろが深かった場合などに生じます。

多くの場合、数ヶ月で周囲の皮膚組織が再生して、凹みは徐々に浅くなっていきます。ただし、まれに完全に消えないこともあります。

逆に、傷口が盛り上がって赤くなる場合は、ケロイドや肥厚性瘢痕の兆候かもしれません

施術後3〜6ヶ月で症状が改善しない場合や、半年を過ぎても赤みと盛り上がりが続く場合は、早めにクリニックで診てもらいましょう。

編集部

また、刺激で盛り上がりや色素沈着が増すことがあるため、術後は患部を触り過ぎないように注意してください。

ほくろ除去後のかゆみや痛みの経過

術直後から数日間は麻酔の影響で痛みは少ないですが、翌日以降に軽い疼痛や違和感を感じる方もいます。

痛みは軽度で、2〜3日で治まることがほとんどです。もし痛みが長引く場合や、耐えられないほど強い場合は、クリニックに相談しましょう

治癒過程で皮膚が再生されるにつれ、かゆみが出ることがあります。これは皮膚が回復傾向にあるサインで、必ずしも異常ではありません。

かゆみの対処法としては、冷湿布や冷たいタオルで冷やし、掻かないように我慢することが大切です。かゆみのあまり患部を掻くと炎症が悪化するので、冷やして症状を抑えましょう

編集部

なお、かゆみがテープかぶれによる場合は、貼付を中止すれば改善します。テープが肌に合わない場合は、医師に相談して別のタイプに変更してもらいましょう。

ほくろ除去後の経過中のアフターケア方法は?

適切なアフターケアは、傷跡をきれいに治すために非常に重要です。「せっかくほくろを取ったのに、跡が残ってしまった…」という後悔を避けるためにも、正しいケア方法を知っておきましょう。

ここでは術後の保護テープ貼付、紫外線対策、保湿ケア、そして注意すべき行動について詳しく解説します。

ほくろ除去後に保護テープを貼る

ほくろ除去後は、傷口をテープで覆い湿潤環境を保つことが推奨されます。これは「湿潤療法」と呼ばれる方法で、傷の治りを早める効果があります。

術直後から1〜2週間程度は保護テープを貼り続け、傷口の乾燥や感染を防ぎます。シャワーで一時的に濡れても構いませんが、施術箇所のテープやガーゼはなるべく濡らさないよう注意しましょう。

編集部

貼っている間にテープに「白い膨らみ」が見えても心配無用です。これは滲出液で、治癒に有用な成分を含むものなのです。

シャワー時は施術部位のテープを一度はがし、顔全体を優しく洗ったあと、新しいテープに貼り替えます。

通常、かさぶたが取れる10日ほど経過したらテープは不要になります。その後は処方された軟膏やクリームで保湿し、刺激を与えないようにケアを継続しましょう。

ほくろ除去後の紫外線対策

ほくろ除去後の傷は、紫外線に非常に敏感です。対策を怠ると、色素沈着や再発のリスクが高まってしまいます。

新しくできた皮膚はバリア機能が弱く、紫外線が当たると炎症後色素沈着が起こりやすくなります。色素沈着すると茶色いシミのように残ることがあるため、注意が必要です

施術後は外出時に日傘や帽子を使用し、できるだけ日陰を選んで歩くようにしましょう。また、低刺激の日焼け止め(紫外線吸収剤フリーのもの)が必須です。SPF30程度の低〜中程度のものを選び、こまめに塗り直すことが大切です。

特に、施術から半年間は患部の皮膚バリアが低下しているため、徹底した対策が必要です。

編集部

紫外線を避けることで炎症後色素沈着を防ぎ、ほくろ跡が目立たなくなるまでの期間を短縮できます。

ほくろ除去後の保湿ケア

レーザーや切開などで肌にダメージを受けた部位は、一時的に炎症を起こし、非常に敏感で乾燥しやすくなります。

保湿ケアによって肌のバリア機能をサポートし、炎症を早く鎮め、傷の治りを促進することができます

傷口周辺が乾燥しないよう、弱酸性の低刺激のクリームや軟膏を使用しましょう。医師から処方されたものを使用するのが最も安全です。

塗り方としては、こすらず優しくなじませるように塗り、摩擦を避けることが大切です。ポンポンと軽く叩くようになじませると良いでしょう。

編集部

保湿ケアは、傷跡を美しく治すために欠かせないステップです。面倒に感じるかもしれませんが、将来の肌のために丁寧に行いましょう。

ほくろ除去後に避けるべき行動

術後は以下のような行動を控え、傷を安静に保つことが重要です。

まず、激しい運動や飲酒は控えましょう。血行が良くなると出血リスクが増し、治癒が遅れる可能性があります。術後少なくとも1日目は控え、安静に過ごしましょう。できれば数日間は激しい運動を避けることをおすすめします。

次に、傷口への刺激です。患部をかさぶたごと剥がしたり、強く擦ったりしないでください。刺激により炎症が悪化し、色素沈着や感染の原因となります。気になってもできるだけ触らないようにしましょう。

洗顔やシャワーについても注意が必要です。当日〜翌日は患部をこすらず、テープを貼ったままシャワーを浴びます。テープは施術翌日に一度はがし、清潔にした後貼り直します。入浴は創部への血流上昇を防ぐため翌日以降にしましょう。洗顔時は、患部以外を優しく洗うようにしてください。

化粧やスキンケアについても、術後は患部に直接ファンデーションや強い成分を塗らないでください。テープを貼っている間はその上から化粧は避け、テープが外れた後も患部に触れないようにしましょう。メイクは抜糸後または約10日〜2週間経過して皮膚が安定してからが目安です。

編集部

「いつからメイクができるの?」という質問はよくありますが、焦らず傷が安定するのを待ちましょう。

ほくろ除去の経過で注意すべきポイントは?

傷が美しく治るかどうかは、施術後の対応次第でも大きく変わります。「知らなかった」では済まされない、重要な注意点を押さえておきましょう

ほくろ除去後のかさぶたは自然に剥がれるまで待つ

形成されたかさぶたは、皮膚を守る大切な保護膜です。絶対に無理に剥がさないでください

傷が開いてしまう可能性があり、感染の原因にもなります。また、刺激で色素沈着が強くなる場合があり、治癒が遅れてしまいます。

編集部

気になって触りたくなる気持ちは分かりますが、自然に取れるまで我慢することで、皮膚の治癒がスムーズに進みます。

施術部位のかさぶたは通常、術後10〜14日ほどで自然に剥がれます。それまではテープや軟膏による保護・保湿に努めましょう。

もし2週間以上経ってもかさぶたが取れない場合や、かさぶたの下が化膿しているように見える場合は、クリニックに相談してください。

ほくろ除去後の色素沈着を防ぐ方法

術後の色素沈着は、炎症が強いほど起こりやすくなります。「せっかくほくろを取ったのに、茶色いシミができてしまった…」という事態を避けるために、予防策を知っておきましょう。

色素沈着の主な原因は、紫外線、摩擦や刺激、炎症の悪化、かさぶたを無理に剥がすことなどです

紫外線を浴びると色素が沈着しやすいので、前述の徹底した紫外線対策が必須です。また、術後早期にビタミンC外用剤など美白成分を使うクリニックもあります。処方された場合は、指示通りに使用しましょう。患部をこすったり、触りすぎたりしないことも大切です。

編集部

もし赤みや色素が濃く残った場合でも、レーザー治療や内服薬で改善できることもあります。気になる症状は医師に相談しましょう。

多くの場合、軽度の色素沈着は時間とともに薄くなっていきます。

ほくろ除去後の感染症のリスクと対処法

施術後は皮膚のバリア機能が一時的に低下しているため、感染症に注意が必要です。

創部を清潔に保つことが何より重要です。処方された軟膏や保護テープを適切に使用して、患部を守りましょう。

テープを貼っている間は、シャワー後に清潔な手で軟膏を塗り直し、テープ交換時は手をよく洗い、不潔な手で患部を触らないようにしてください。

万が一、創部が非常に赤く腫れている、痛みが強い、膿が出る、悪臭がする、発熱するといった症状が現れたら、すぐにクリニックに連絡してください。

編集部

これらは炎症が悪化しているか、感染症の可能性があります。早めに医療機関を受診し、抗生剤などの治療を受けましょう。

ほくろ除去後の経過が思わしくない場合の対処法は?

大半の傷は半年〜1年以内に目立たなくなりますが、「思ったように治らない…」と感じることもあるかもしれません。そんな時の対処法も知っておきましょう。

1年以上経過してもほくろ除去跡が消えない場合

一般に、術後半年〜1年までは傷跡の赤みや凹みが徐々に改善していきます。

1年未満の場合は、まだ改善の余地があるため、引き続き経過観察が推奨されます。焦らず、紫外線対策と保湿を続けましょう。

しかし、1年以上経っても跡が消えない場合は、クリニックを再受診して医師に相談することが大切です。

跡が残る主な原因には、色素沈着、瘢痕形成、凹み、ケロイドなどがあります。これらの原因に応じて、追加治療(レーザー治療や塗り薬など)で改善が期待できる場合があります

編集部

「もう治らない」と諦める前に、まずは専門医に相談してみましょう。

ケロイドや肥厚性瘢痕の可能性

術後に施術部位が赤く盛り上がっている場合、ケロイドや肥厚性瘢痕の可能性があります。

通常は3〜6ヶ月で赤みや盛り上がりが落ち着くはずです。しかし、半年以上経っても盛り上がった赤みが消えない場合は特に注意が必要です。

ケロイド体質の方は、小さな傷でも盛り上がることがあります。過去の傷跡が盛り上がった経験、ピアスの穴が盛り上がった経験、家族にケロイド体質の人がいる場合は要注意です。思い当たる節があれば、施術前に医師に必ず伝えましょう。

ケロイドや肥厚性瘢痕には、ケナコルト(ステロイド)注射、圧迫治療、外科的除去、レーザー治療などの治療が検討されます。

編集部

早期に対処するほど改善しやすいので、気になる症状があれば早めに医師に相談してください。

再診が必要な症状

術後に以下のような症状が見られた場合は、速やかに医師の診察を受けましょう。

通常なら数日で治まるはずの出血、腫れ、痛みが長引く場合は、合併症の可能性があります。

編集部

創部が膿む、強い悪臭がする、全身の発熱といった明らかな感染兆候があれば、感染症の可能性が高く、早急な治療が必要です。

傷跡の色が異常に濃い場合は、炎症後色素沈着か、病的な瘢痕(ケロイド・白斑など)の兆候かもしれません。適切な対策や治療を受けましょう。

また、ほくろが再び見えてくる場合もあります。再発リスクは少ないものの、完全に取り切れなかった場合には再生することがあります。再生した場合もクリニックで再治療を相談できます。

「これくらいなら大丈夫」と自己判断せず、気になる症状があれば早めに相談することが大切です。

ほくろ除去の経過に関するよくある質問

ほくろ除去を検討している方や、術後の経過が気になる方から、よく寄せられる質問にお答えします。

Q1. ダウンタイム中に仕事はできる?

施術方法によって異なります。

レーザーや電気メスの場合は、日帰りで普通に帰宅でき、翌日から軽い仕事に戻れる方が多いです。小さなテープを貼るだけなので、デスクワークなら問題なく行えるでしょう。

一方、切開法の場合は、傷口を保護するため、顔の抜糸まで(約1週間)は安静を勧められることもあります。

編集部

いずれの場合も、激しい業務や筋力を使う仕事は避け、無理のない範囲で勤務することが大切です。また、人と会う仕事の場合は、テープが目立つことも考慮に入れておきましょう。

施術前に医師と相談し、仕事の内容を伝えて適切なアドバイスをもらいましょう。

ほくろ除去のダウンタイムについて詳しく知りたい方は、「ほくろ除去のダウンタイムはいつまで?」の記事をご覧ください。

Q2. メイクはいつからできる?

「いつから化粧できるの?」という質問は、特に女性の方から多く寄せられます。

術後すぐに患部にはメイクできません。通常、1週間前後はテープや軟膏で保護するため、メイクは避けます。

傷口が乾燥してかさぶた状になる1〜2週間後から、粘膜を避けつつ薄づきでメイクを開始できます

メイクする際は、強い摩擦や刺激を避け、最初は刺激の少ないミネラルファンデーションなどを選びましょう。患部は避けて周囲だけにメイクし、クレンジングも優しく行ってください。

編集部

焦らず、傷が安定するのを待ってからメイクを再開しましょう。

Q3. 経過観察で通院は必要?

施術法やクリニックにより異なります。

一般的には施術翌日または数日後(経過確認)、1週間後(抜糸または経過確認)、1ヶ月後(必要に応じて)といったタイミングで通院します

切開法や縫合がある場合は、抜糸のために必ず通院が必要です。顔の場合は1週間後、体の場合は2週間後に抜糸を行います。

レーザーや電気メスの場合は、多くは当日か翌日以降で経過観察となります。テープ交換などで数回通院するケースもあります。

編集部

いずれも施術後に医師から説明がありますので、その指示に従ってください。不安なことがあれば、予定外でも気軽に相談しましょう。

Q4. 再発する可能性はある?

ほくろは表皮下に細胞が残存すると再発する可能性があります

炭酸ガスレーザーは深くまで焼けないことがあり、切除が不完全だと再発リスクがあります。一方、電気メスや切開法はより深部まで確実に取れるため、再発しにくいとされています。

もしほくろが再び見えてきた場合も、多くのクリニックでは追加治療が可能です。保証制度のあるクリニックなら、無料または低価格で再治療を受けられることもあります。

再発リスクについては、カウンセリング時に遠慮なく質問しましょう。

編集部

再発が不安な方は、保証制度のあるクリニックを選ぶ、術前に再発対策について確認する、深部まで確実に取れる方法(切開法など)を選択するなどの対策を検討しましょう。

ほくろ除去の経過に関するまとめ

ほくろ除去後は、1週間で傷口が塞がり、1ヶ月で皮膚の再生が進み、3〜6ヶ月で赤みがほぼ引きます。切開法は1週間程度、レーザー・電気メスは数日で日常生活に戻れます。

術後は保護テープの使用、徹底した紫外線対策、しっかりとした保湿が重要です。かさぶたは自然に剥がれるまで待ちましょう。

皮膚が赤く盛り上がる、1年以上跡が消えない、強い痛みや膿が出る場合は早めにクリニックを受診してください。

編集部

ほくろ除去後の経過には個人差がありますが、適切なケアを続ければ、多くの場合きれいに治ります。心配なことがあれば、一人で悩まず医師に相談しましょう。

当記事の執筆者
カンナム美容外科の編集部
現役看護師
カンナム美容外科
編集部
クリニックホームページ link
経歴・詳細
当記事の編集部は、国立大学の看護学部を卒業後、同大学院にて看護管理学を修了。大学病院で集中治療室(ICU)の看護師として経験を積み、重症患者のケアや急性期医療に精通しています。その後、看護師の経験を活かしてカンナム美容外科のコラム編集部に参画しています。

コメント

コメントする

当院は、「一人でも多くの方を美容医療の力で
美しく、幸せにする」を理念として
美容医療における活動に携わっています。