保志名勝医師の経歴・詳細はこちら
【経歴】
1982年……………………慶応義塾大学医学部卒業
1982年……………………十仁病院
1986~2001年……………十仁病院副院長
2001年~現在……………ノエル銀座クリニック院長
【備考】
日本美容外科学会 認定指導医
日本美容外科学会 専門医
国際美容外科学会 会員
【論文】
日本美容外科学会誌 36(1): 5-9, 1999. 「シリコンインプラント」を用いた隆鼻術
日本美容外科学会誌 38(4): 107-113, 2001. 二重瞼を一重に戻す矯正手術について
【学会発表】
2008年11月15日~17日 第95回日本美容外科学会
「二重瞼の術式による美的考察, 及び二重瞼切開法の修正手術」
保志名勝, 武田安代, 塩尻泰宏
当院では、この論文を参考に以下の記事を作成しています。
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二重整形の技術的進化・二重瞼の矯正手術の現状
日本の美容外科界では、かつて切開法による二重瞼手術が主流であったが、時間が経つにつれて若年層を中心に非侵襲的な埋没法が普及した。
この埋没法は傷跡が少なく、自然な仕上がりが得られることから好まれた。
しかし、技術の均一化と共に、患者の細かな要望に応えるための手術方法の限界も顕在化し、最近ではより複雑で個別化された要求に対応できる切開法が再び注目されている。
この進化は、美容外科手術における技術的な発展と患者ニーズの変化を反映している。
また、現状切開法二重瞼手術を元に戻す手術例が増えてきており、切開法の矯正ができるクリニックは限られている現状がある。
二重整形の矯正には主に以下の7つが挙げられる。
- 手術後自然に戻ってしまった場合
- 二重瞼手術を一重瞼に戻す場合
①埋没法による二重瞼を戻す場合
②切開法による二重瞼を戻す場合 - 狭い二重瞼幅を広くする場合
①埋没法による狭い瞼線の場合
②切開法による狭い瞼線の場合 - 広い二重瞼幅を狭くする場合
①埋没法による広い瞼線の場合
②切開法による広い瞼線の場合 - 内角に近い部分に近い部分の矯正
- 外角に近い部分の矯正
- 三重瞼の矯正
埋没法による二重瞼形成とその修正
埋没法は比較的簡単でリスクが低く、短時間で行える一方、完全な二重瞼が形成されなかったり、時間が経過すると元に戻ってしまう場合がある。
術後早期に埋没糸を除去し、必要に応じて皮膚や瞼板との癒着を剥離することが求められる。
しかし、手術後時間が経過するほど、一般に修正はより複雑で困難になり、専門的な技術と経験を要する。
埋没法による二重瞼手術の矯正術は、術後の時期によって異なるアプローチが必要である。
術後早期(約2カ月以内)であれば、「埋没糸の除去・皮膚や瞼板、拳筋との癒着剥離」が中心となります。
約2カ月以内であれば、埋没糸は比較的容易に除去できるため、二重の状態を元の一重に戻すことが可能です。
糸の数・結紮の強さやかけ幅・上瞼の皮膚の弾力や厚さなどの個人差が、矯正難易度と結果に大きく関係します。
また、術後1カ月以内でも二重瞼が消失せず浅い線が残ることがあり、術後6カ月以上経過しても一重に戻るケースも存在します。
二重の幅を狭くする場合2カ月以上経過していれば、上方の二重瞼が弱まり、下方に新たな二重瞼が形成されることで、上方の二重瞼が消失することが多いです。
埋没糸の除去には、局所麻酔後に
・埋没糸がある部位の真上
または
・新たに二重を形成する下方の瞼線上
に1〜2mmの小切開を行います。
皮膚瞼板固定の埋没法では、皮膚切開をせずに瞼板側から埋没糸を除去することも可能です。
埋没糸が見つかれば、周囲の組織を十分に離して埋没糸を完全に露出させ、除去します。
しかし、これだけでは癒着が完全には除去されていない場合があるため、結膜側を反転させてさらに癒着を除去する必要があります。
この処置により、皮膚と瞼板間、皮膚と挙筋間の癒着が確実に取り除かれ、望ましい状態に戻すことができます。
術後は、皮膚の小切開部をナイロン糸で縫合し、数日後に抜糸します。
必要に応じて、二重瞼線上の皮膚に絆創膏を貼って再度の凹みを防ぐこともあります。
切開法による二重瞼形成とその修正・複雑性
切開法による二重瞼手術の矯正は、臉板上の組織や挙筋と皮膚を直接縫合する技術が多用されるため、技術的に難しく緻密な手術が必要です。
特に、眼輪筋や眼窩脂肪の除去が伴う場合、矯正はさらに難易度が高くなり、対応できるクリニックも少ないです。
二重の幅を狭くする矯正で最も一般的な方法は、既存の切開線上で皮膚を再切開し、必要に応じて眼輪筋を含めて皮膚を三日月状に除去していく手法です。
技術的にシンプルではある一方、睫毛と二重瞼線の間の皮膚の状態・厚さ・睫毛の外反度を考慮して皮膚の切除量を決定する必要があり、二重整形の矯正の経験と繊細な技術が求められる。
片側のみ二重瞼が広い場合に対側に合わせる矯正では、精密な判断が必要であり、広い矯正幅を要する場合にはリスクが伴うが、適切に行えば有効な結果を得られる。
ただし、
・二重瞼線の下方の皮膚に余裕がない場合
・矯正幅が広い場合
には、より本格的な二重整形の矯正手術が必要となる。
二重瞼が不自然に見えないよう、瘢痕や癒着を適切に管理することである。
眼窩脂肪を除去した後の症例では、眼窩中隔を適切に剥離し、瞼板上組織に縫合することで、二重瞼線を効果的に消失させることができる。
眼窩中隔を利用する際には、
・過度な下方移動を避ける
・兎眼のリスクを最小限に抑える
などのケアを行う必要がある。
術中の縫合過程で患者の目を開閉させながら最適な位置を探し、二重瞼線が自然に消失するように調整する必要があり、
切開法による二重瞼手術の矯正は、
「手術後の経過時間・患者の個別の条件・瞼の構造的特徴」を考慮した上で、慎重に計画し施術を行うことが重要です。
術後の仕上がりは、適切な技術選択と丁寧な手術実施によって大きく左右されるため、繊細な治療ができる医師でないと対応が厳しいです。
実践から得られた知見と手術後のケア
二重瞼手術の矯正に関する実践的な知見は、症例研究から得られ、日々進歩している。
術後の患者ケアは、手術の成功を左右する重要な要素であり、
・二重整形の施術後の経過を注意深く観察
・必要に応じて追加の矯正や治療を行う
ことで、患者の目の健康と希望に合った二重を提供することが可能である。
また、患者との十分なコミュニケーションと適切な期待値の設定を行う診察が、満足度の高い結果を得るために不可欠である。
実際に複数の医師に相談し、十分な情報収集を行った上で、信頼できる医師の二重整形を受けることが重要である。
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